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2010.06.02 歳時記 風のたより

    このコラムは、6月2日水曜日、あさ9時30分 
 『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
 モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
 箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。





皆人の待ちし卯の花散りぬとも

鳴く霍公鳥我れ忘れめや

大伴清縄  万葉集

 

 

五月も終わり、風の香りが湿り気を帯びてきた箕面の里山。

朝から、ほととぎすの鳴き声がよく響いていました。

少し離れたコナラの梢にいるようですが、姿は見えません。

でも、居所がわかるほどに、はっきりと聞こえる鳴き声です。

卯の花とともに、夏という季節を運んで来たほととぎすは、
夏の終わりまで、里山で暮らします。
 

 

一と声が雨音となるほととぎす  玉木春夫

 

卯の花くたしの雨をもたらした卯の花は散りましたが、

ほととぎすの鳴き声も、雨を呼ぶようです。

天気予報にかかわらず、ほととぎすの鳴き声がよく聞こえる日は、
雨具を用意した方がいいかもしれませんね。

 

田さ早く植ゑろ植ゑろと時鳥  小山悟雨

 

そう、ほととぎすは、田植えをはじめる時期を
知らせてくれてもいたんですね。

そして、ほととぎすの鳴き声に誘われて、楝が花も咲きました。

 

霍公鳥 楝の枝に行きて居ば

花は散らむな 玉と見るまで
  
                  大伴家持 万葉集


 

 


「おうち」は、たくさんの玉のような実をみのらせます。

千の玉のようにも見えることから、「センダン」
とも呼ばれています。

滝道のセンダンの花・・・なんと奥ゆかしく、
つつましやかな薄紫の色なんでしょう。

 つい、うっとりと、見とれてしまいます。

 




このセンダンの実、里山では、
手の荒れなどへの薬草としても
使われていたんです。

 

楝咲き、ほととぎす鳴く箕面の里山。

皆さまも、ぜひお出かけ下さい。



 
 
                     -モリアオガエルの卵-



2010.05.26 歳時記 風のたより

   このコラムは、5月26日水曜日、あさ9時30分 
 『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
 モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
 箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。



 月明かり見せて卯の花下しかな  青木月斗


週末にかけて、雨が降り注いだ箕面の里山。
卯の花が咲いて、空模様が変わり、
そして、雨模様となる、まさに「卯の花くたし」でした。
どなたかが、天気予報よりも早く、
雨を予言しましたねと言っておられましたが。
古く万葉集にも詠われています。


春されば卯の花くたし吾が越えし 
       妹が垣間は荒れにけるかも  詠み人知らず


暦の上では、まだ旧暦の卯月。
この時期の空模様は、「卯月曇」、
「卯の花曇」などと呼ばれてきました。
かつて、畑仕事は、暦ではなく、その季節の花をみて、
種まきや採り入れの目安にしていたんですね。
畑仕事に程よいお天気は、それぞれの里によってちがうはず。
野山の気配を感じ取って、暮らしていると、
天気予報よりも、余程うまく当たるかもしれませんね。





さて、瀧道は、満開のゆきのした
見上げれば、ジャケツイバラの花でいっぱいです。








その滝道に、ひゅるるるる、ひゅるるるる、
と、きれいな鳴き声が聞こえはじめました。


水透きて河鹿のこゑの筋も見ゆ  上田五千石


今年も、カジカの声が、谷間から山肌へと響いています。
雨上がりの森には、小鳥の姿もたくさん見ることができました。


ヤマガラ、シジュウカラ、ホオジロ、
          コゲラ、キセキレイ、カワラヒワ・・・。

いろいろな小鳥の鳴き声も聞こえてきます。

                -シジュウカラ若鳥-


キビタキ、エナガ、アオゲラ、イカル、
              カワセミ、ウグイスなどなど・・・。


卯の花が咲いて、ホトトギスの声が聞こえると、もう夏。
もちろん、ホトトギスの声も聞こえてきました。



夏を告げるエゴの花も咲きはじめています。
このエゴノキの実は、里山では、衣の汚れ落としとして、
また、川魚を採る時のしびれ薬として使われていたんです。

河鹿鳴く、箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。



2010.05.18 歳時記 風のたより

 このコラムは、5月19日水曜日、あさ9時30分 
 『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
 モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
 箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。






卯の花や流るるものに花明り  松本たかし


箕面の里山に、卯の花が咲きはじめました。
卯の花が咲き、ほととぎすの声が聞こえると、
夏そのものが、すぐ傍にあります。
「夏は来ぬ」・・・ですね。

卯の花は、ウツギのこと・・・。
旧暦の卯月に咲くので、この名があります。
この前までは、小さな玉子のような蕾が、
ウツギの小枝に、たくさん揺れていましたが、
その小枝も、真っ白い花で覆われています。
「卯の花の匂う」情景ですね。

卯の花が咲くと、お天気も下り気味と言われてきました。
この時期に降る雨を、「卯の花腐(くた)し」といいます。
せっかく咲いた卯の花が、雨で弱ってしまうことから来ています。
五月の清々しいお天気が、週末まで続くといいですね。



                   -クロアゲハ-

黒揚羽黒き羽音を残しけり  田口啓子


卯の花が開花する少し前から、
揚羽蝶の姿を、幾度か目にしました。
陽射しが強まり、夏の眩しさに近づく頃、
揚羽蝶も飛び交いはじめます。
気温も、ぐんと上がりました。
そして、揚羽も夏を告げる蝶ですね。



                   -ユキノシタ-

かくれ咲く命涼しき鴨足草  富安風生

滝道では、渓流に沿ってユキノシタが
咲きはじめています。
薄紫の小さな花びらと共に、白い大きな
花びらが延びています。
大小の花びらと、紫と白の濃淡が、
なんともきれいなつり合いです。

このユキノシタ、里山では、腫れ、
しもやけ、やけどなどに使われて来ました。
けがをした時にも、葉っぱを炙り、
貼っておくといいようです。
また、おひたしやてんぷらなどにも、
おいしい野草でもあります。



                 -ギンリョウソウ-
山道では、ギンリョウソウが、
あちらこちらで見られます。
ジャケツイバラも満開となり、
椎の花の香りが森を包んでいますね。


 
                 -ジャケツイバラ-

夏を迎えた箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。




                       -椎-



                       -楓-



                  -テイカカズラ-



2010.05.10 歳時記 風のたより

 

  このコラムは、5月12日水曜日、あさ9時30分 
 『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
 モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
 箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。




若葉雨なにかやさしくものを言ふ  西島麦南


新緑の森を雨が潤す箕面の里山。
萌黄色だった若葉が、日増しに、その濃さを増しています。
五月の初めの雨に濡れて、だんだんと夏色の森に
変わっていくんですね。


雨ふ〃む葉の重みして若楓  原石鼎


赤ん坊の掌みたいだった楓の若葉も、
滴りを得て、ずいぶんと大きくなりました。
薄緑の掌が重なって、谷間の眺めを少しずつ
緑の色で覆いはじめました。
この道も、間もなく夏色を帯びてくるんですね。



そんな若葉青葉の滝道、山肌を見上げると、
濃い緑の常磐木の森が、やや黄色っぽい色に包まれています。
ここ二、三日で、その色がずいぶんと増えたように思います。
辺りには、いつもとは違う香りも漂っているように感じます。




言葉のあと花椎の香の満ちてくる 橋本多佳子


箕面の山は、椎の花の時期を迎えました。
椎の花が咲くと、季節は、もう夏なんだなと実感します。
龍安寺の椎の森は、いっせいに咲く椎の花の色に
染まりはじめています。滝道の昆虫館傍には、
この滝道の椎の花の情景を詠んだ歌碑があります。


椎の花八重立つ雲の如くにも  野村泊月





夏めく野山、そして風薫る里山ですが、
薄紫の花房の藤の花が、木々の枝先から
まだ、たくさん垂れ下がっていますよ。
薄紫よりももっと控えめで品のある紫、
これが「藤色」なんですね。
けっして、際立つ紫ではありません。
見落とすほどに、うっすらとした紫です。



枝先に揺れるその色に、暫し見とれてしまいました。
この藤にできる藤瘤は、難病に使う薬草としても
利用されたようです。

夏色に変わりつつある箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。


                            野村泊月句碑

 
                                蛇結茨



2010.05.01 歳時記 風のたより 

    このコラムは、5月5日水曜日、あさ9時30分 
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 箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。





手つかずの空ありて夏立ちにけり  伊藤通明

 

箕面の里山は、初夏を迎えようとしています。

落合谷の大欅は、はじまったばかりの手つかずの夏空に、

まだ若葉がつかない枝を尾根いっぱいに拡げていました。

滝道では、若葉がいっせいに谷間を覆い、
その葉を透かして緑の光が降りそそいでいます。





あらたふと青葉若葉の日の光  芭蕉

 

産まれたての葉、少し大きくなった若葉、より色濃い青葉、

それぞれの葉が、それぞれの光を放っています。

そして、葉と葉の濃淡が重なり合い、緑の色だけで、

これほどの色彩があったのかと思わずにはいられません。

まさに、青葉若葉が目にしみる滝道の光景です。

その新緑の中、マルバアオダモやウワミズザクラの花が、

初夏の山肌に浮かぶように、満開を迎えています。

 

                  マルバアオダモ

滝道で、ちちちちちっ、ちちちちちっ、という囀りが、
何度も聞こえました。

声のする辺りに目を凝らすと、
きれいな黄色の羽に長い尾羽の鳥が見えました。

キセキレイです。

見通しの利く枝先や、お寺の屋根を行ったり来たりしていました。



                   キセキレイ


滝道から歩を進め、落合谷を渓流沿いに歩いていると、

ぴーりーりー、ぴーりーりー、という野鳥の声が、
どこからともなく響いています。

暫し、歩みを止め、谷川のせせらぎに耳を傾けていたその時、

青い光沢に包まれた鳥が、目の前の岩場に舞い降りてきました。

きらめくような青い色、瑠璃色の鳥、そう、オオルリです。

たった一人の山道、そこに居るのは、オオルリと私だけ。

オオルリは、私に気づくこともなく、
すぐ傍の水辺をしばらくの間動き回っていました。

新緑の彩りの中に現れた、瑠璃色の鳥、

そして美しい囀り・・・初夏の箕面の山道で、

なんとも贅沢な時間を過ごすことができました。

 

瑠璃鳥の色のこしとぶ水の上  長谷川かな女


 

               オオルリ-Y.Tanigami-

青葉若葉の光溢れる箕面の里山。

皆さまも、ぜひお出かけください。

 


                   ヤマガラ



2010.04.26 歳時記 風のたより

     このコラムは、4月28日水曜日、あさ9時30分 
  『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
   モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
   箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。





指先でほぐす土の香春深し  中村亘子


桜しべ散る箕面の里山。
見渡せば、その山肌は、淡萌黄の色が日ごとに濃さを増し、萌黄色となり、常磐木の色が、滲みだしたかのように見えます。
山は、すでに若葉青葉の季節を迎えようとしています。

麓では、薄紫の桐が浮かぶように常緑の森に咲き、
滝道辺りでは、シャクナゲの花もみることができました。
里山は、初夏と往く春との、丁度境いめにあるのですね。
薄紫の色、たとえば藤と桐の花が、春と夏とを分かつかのようです。


心あらば風動くなよ遅桜  高橋福八



初夏は、たしかに近くまで来ています。
でも、里山を少し深く入ると、まだまだ桜の花に出会うことができます。西江寺さんの裏道を登りきった辺り、そこでは今、霞桜が満開です。



そして、聖天展望所からは、まだ山肌に残るいくつかの山桜が見えます。そして、この裏山から滝道周辺にかけて、シデザクラと呼ばれるザイフリボクも花をつけています。
長閑で麗らかな春の名残りを、感じることのできる里の道です。








麓へ戻る途中に、林の中に真白なギンリョウソウが顔を出していました。このギンリョウソウも、間もなく夏が来ることを知らせてくれます。





子の丈に屈めばれんげ田の無限  箱井幸子


麓の田んぼは、一面に蓮華が拡がってますね。
網を持って、あぜ道を走り回る子供たちの姿に、気が和むひと時です。蓮華は、田んぼの肥料として、中国から伝わった植物ですが、もうすっかり、里の往く春の情景となりましたね。


たんぽぽのサラダの話野の話  高野素十


蓮華とともに、たんぽぽの花もあぜ道にいっぱいです。
このタンポポ、食用として、毒消しの効用があったようです。
また、その根っこは、身体を丈夫にする薬草でもありました。





春を惜しみながらも、夏間近の箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。














2010.04.19 歳時記 風のたより

このコラムは、4月21日水曜日、あさ9時30分 
  『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
   モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。







り出して上がりも知らず春の雨  藤岡健夫


桜の色洗い流した雨が降り続く箕面の里山。
春雨が潤いをもたらすごとに、山肌から淡い薄紅の色が落ち、
そして、気がつくと、山は若芽の色に包まれています。
一雨ごとに木々が芽吹き、そして一刷毛ずつ、
その濃さを増しています。



                         ツツジ

前日の若芽の色が、翌日は萌黄の色に変わり、
そしてまた新たな芽吹きが重なり、濃淡が美しい
山並みとなりました。
やがて、山の色は、常盤の色へとうつろいます。

芽吹く・・・そう、木の芽は出て来るのではなく、
春の雨に誘われて、吹き出してくるんですね。
まさに物の芽が萌え出る季節となりました。


一山の空押しあぐる芽吹きかな  五十嵐みい


                          楓

滝道の赤く芽吹いていた楓の枝にはいくつもの
蕾が膨らんでいました。
すでに、花が開いている楓もあります。
楓の花は、小さく小さく、けっして目立つことなく咲いています。
清楚で、控えめで、そして、しとやかな花です。

                       ヤマモモ

渓流に沿って辺りを見れば、ヤマモモの花が顔を出し、シャガも
いたるところで花を開き、うっすらとした藍白色に、柑子色の紋様
を見せています。夏が近くまで来ているんですね。

                        シャガ


ふと足元に咲く本紫の花に目がとまりました。キランソウです。
ともすれば、見過ごしがちなキランソウ。
滝道で見る、この花は、ひと際濃い、深みのある紫色に見えます。

                      キランソウ

このキランソウ、里山では、虫刺されや、切り傷などに使う薬草
でもありました。
また、咳や胃が痛い時にも、使われていたんです。
まだ、スミレやハコベの花も、沿道に隠れるように咲いていますよ。



夕茜山に滲める穀雨かな  宇咲冬男


箕面の里山は、百穀を潤す穀雨が通り過ぎたばかりです。
萌黄の色が山肌にひろがる箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。

      

                     ヤブニンジン

                     キュウリグサ

                       コハコベ


                        スミレ




2010.04.12  歳時記  風のたより

     このコラムは、4月14日水曜日、あさ9時30分 
   『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
    モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
    箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。




さくらまた咲けりおくれて又咲けり  八幡城太郎


このところの雨で、桜も散りつつあるみのおの里山。
でも、山道を登り、高みが増すにつれ、
まだ満開の江戸彼岸や山桜を見ることができたようです。
誰ともなく、箕面の桜は、四月八日前後に盛期を迎えると
言ってました。週末は、山道の、そのまた奥深くで、
散る間際の見事な桜の重なりに、道行く人々は目を奪われ、
そして、思わず立ちすくんだようです。




桜の花と言えば、このはなさくや姫。
「このはな」とは、桜の花の事で、さくや姫が転じて「さくら」
となったとも言われています。「さくら」の「さ」とは、神を
あらわす言葉、そして「くら」とは、神がましますところとも言われ、古くより、桜の開花に合わせ、田んぼの仕度をはじめました。
春は名のみの早春の冷たさが去り、風光り麗らかとなる、
季節の丁度堺い目を知らせるように桜は咲くのですね。
桜の樹皮は、「桜皮(おうひ)」という薬草でもありました。
咳や熱さましに使われ、また毒消しの効用もあったようです。
痛み止めとして、打ち身などにも使われていました。


春風のみどりの音を見てをりぬ  横田幸子


麓の桜は、花が散りはじめ、だんだんと緑色の葉を帯びてきました。
春風とともに、やがて葉桜と変わっていきますが、山道を歩くと、まだ桜の花を見ることができます。いくつかの桜を、山肌に見ることができますよね。



わが顔を映して水の温みけり  青柳志解樹


桜の花、雪柳、レンギョウが川沿いを飾る勝尾寺川では、
水温み、早や子どもたちが、網を手に水の中に足を入れてました。
里山の長閑な春の情景です。


春うらら片手でつかむ流れ雲  山岸てい子


春の麗らかな陽射しにつつまれた箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。





シャガ


シャガ


  花蘇芳


草いちご







2010.04.04 歳時記 風のたより

 このコラムは、4月7日水曜日、あさ9時30分 
   『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
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    箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。




 


花に会ふ逢ひたき人に逢ふごとく  松岡竢美

いっぱいの桜の花で囲まれた箕面の里山。江戸彼岸も、山桜も、染井吉野も、ほぼ時を同じくして開花の競演となりました。例年であれば、満開の時期が少しずつずれていますが、今年は共に満開となりましたね。里の染井吉野、山肌の山桜、やや谷沿いの江戸彼岸と、山道を登るにつれ、どこも桜の花でいっぱいです。逢いたき人に逢うごとくに、江戸彼岸と山桜をもとめて、滝道を登り、そして滝の上まで行きました。






山肌から、崩れ落ちるような、江戸彼岸の見事な林立です。
常緑樹に囲まれて、ぽつんぽつんと咲く桜もきれいですが、
数十本が間隔をおいて咲き競う桜も、思わず目を瞠ります。この景観に再び逢おうと思っても、一年をじっと待つしかありません。
この日、この時の、箕面の山の桜です。





前日までの冷たい風も治まり、やわらかな陽射しが山肌を包んでいました。百鳥の囀りが響き、渓流のせせらぎが聞こえます。花蓆を広げ、花見に興じる喧騒も、ここにはありません。
ただ、緑の斜面に、大きないくつもの桜の木が、満開の花をつけているだけです。箕面の山の、麗らかな、ある春の日の、そのひと時の情
景です。


     さくらさくら瞼閉じても開いても  伊丹三樹彦


花は、この週末までもつのでしょうか。
あるいは、花吹雪となって、山を行く人に散り注ぐのでしょうか。




山桜や江戸彼岸の後、箕面の山では、ザイフリボク、霞桜、ウワミズザクラ、イヌザクラなどが続けて咲きはじめます。楽しみですね。八日は、仏生会。御釈迦様の御誕生を祝い花御堂が置かれます。甘茶をたっぷりとお掛けして下さい。
 




水よりも雲のひかりて仏生会   山崎治子


桜咲く箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。


2010.3.27  歳時記 風のたより

     このコラムは、3月31日水曜日、あさ9時30分 
   『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6)
    モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
   箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。

春の雪来し方残りゐるように  中原道夫

箕面の里山には、春の雪が降りました。とは言っても、もう三月の下旬。桜は早めに咲き染めて、まさに花冷え・・・。桜がもたらした春の雪に違いありません。箕面の山のエドヒガンは、ほぼ満開を迎え、咲きはじめのヤマザクラは、赤い葉っぱに包まれています。

花冷えや昼には昼の夜には夜の  鷹羽狩行

大陸の冷たい大気が、春の陽気を押しのけて再びやって来る、その時に花開く桜・・・不思議ですね。
さくらの「さ」の音(おん)は、神様のこととか。大気の動きが、桜にはわかっているかのようです。また、桜が咲く時期を目安に、田んぼの準備を行なってきたとも言われています。お米作りの農事暦とも、深く結びついているのですね。山はエドヒガン、続いてヤマザクラ、そして植栽のソメイヨシノと、暫くは桜を愛でる季節となりました。

ときをりの風のつめたき桜かな  久保田万太郎

里山では、桜の木の皮を、喉やお肌の薬草として利用してきました。桜の葉っぱは、お風呂に入れて同じようにお肌のを癒すことに使われました。また、大島桜の葉っぱは、桜餅に使われますよね。

ところで、週末には、晴れ間がみえました。週末の風は、ゆっくりと野山を吹き抜け穏やかでした。春の風、それは風光ると言い表わされてきました。木々の間をとおり抜ける風は、きらきらと輝くようにみえます。ヒサカキの枝には、小さな白い花が隙間なくびっしりと並んでいます。中には、薄紫の花もあります。
アオキの花も雌花、雄花と異なる風情で咲いていました。
椿も、まだまだたくさんの花をつけ、山道ではところどころに真っ赤な椿の花が道しるべのように落ちています。
アセビの花は、真っ白い鈴をたくさん枝先に吊り下げているようです。
クロモジも緑の中に浮いたように淡いい黄色の花を満開に咲かせていました。
そして、麓に続いて山道のコブシやタムシバも咲きはじめています。
突然の寒気ではありますが、箕面の山はもうすっかり春です。

切り株に百の年輪風光る  宇津みつを

桜咲き、春の彩を増す箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。

ヒサカキしろ
△ヒサカキ(白い花です)
ヒサカキ
△ヒサカキ(珍しい紫の花です)


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