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新緑の滝道を巡る 池大雅の歩いた道

 今から300年ほど前、京都で生まれた池大雅は、日本の文人画を大成した画才として知られている。現在京都の国立博物館で池大雅展が開催されている。これに合わせ、先日のNHKの「日曜美術館」で池大雅が取り上げられ、代表作と人となりがを紹介された。

 

 番組では大雅が日本各地を旅行し、多くの風景を描いたことが紹介された。ここ箕面の滝には大雅22歳の時に訪れて「箕山瀑布図」という大雅真景図の原点というべき作品を残している。

 

 NHKの番組に箕面滝道の風景が出ていたので、問い合わせたところ、関連記事があるということを教えていただいた。掲載許可をいただいたので以下に紹介しよう。記事は「箕山瀑布図」作成の現場となった箕面大滝と滝道の情景を紹介したものである。

 

      http://www.nhk.or.jp/nichibi-blog/400/296371.html

 

 

 さて、NHKの記事とダブるところがあるが、箕面滝道を活動範囲にしている者にとっては、滝道の魅力をもう少し深く伝えたいと思う。そういうわけでカメラを持って滝道を歩き、新緑の風景を切り取った。

 

 阪急箕面駅を出るとすぐ前が滝への道につながる。駅前にドーム状の透明な屋根があり、音が響くようになっている。子供たちの遊び場だ。

 

 

 

 駅前に交番がある。交番前には昔の赤いポスト。横に東海自然道の西の起点を示す石碑が立っている。実際の東海自然道の西の起点は箕面ビジターセンター駐車場前にある。石碑の横にはゆるキャラの「ゆずるくん」が座っていて、観光客の絶好の撮影ポイントになっている。

 

 

 

 交番横の横断歩道を渡ると滝道に入る。ここから箕面公園入口まで土産物店や食堂が並ぶ。

 

 

 

 しばらく進むと左手に大江戸温泉の大きな建物が見えてくる。大江戸温泉は小高い山の上のようなところに立っている。ここへはエレベーターで上がることになる。前が広場になっており、この一角に「森の案内所」がある。案内書は箕面パトロール隊の事務所にもなっており、土日祝には隊員が常駐し、箕面公園の自然情報やハイキング道の案内などをしている。その横に足湯があり、無料で利用することができる。

 

 

 森の案内所                    足湯

 

 案内所から少し進むと「一の橋」があり、ここから先が箕面公園になる。

 

 

 

 橋を渡ると道が二手に分かれる。左手の石段が旧滝道。右手が箕面川に沿った滝道。多くの人がこちらを取る。ここから先は通行許可書のない車は通行止め。今回は滝道を進む。

 

 

 

 滝道には季節によっていろんな植物が花を咲かせ実を付ける。

 

 

 アリドウシの赤い実

 

 ジャケツイバラの黄色い花

 

 モチツツジのピンク色の花

 

 滝道を進むと昆虫館にあたる。昆虫館では季節に合わせていろんな催しを開いている。今は「虫のウラがわ見たことある?」「ウラオモテ展」を開催中。チョウチョや甲虫では表と裏の模様が異なっているのがいる。これらの標本を展示されているようだ。

 

 

 

 

 

 

 昆虫館には大きなガラス張りのドームがあり、この中でちょうちょうが舞っている。ドームの下の外壁に時計が掛かっている。この時計は短針が数字のところにくると、ミツバチ4兄弟が出てきて歌いだすという趣向になっている。

 

 

  

 ちょうど1時になったところ         4兄弟が出てきたところ

 

 

 こんな感じで踊っている。お子さんに喜ばれますよ。

 

 滝道を歩くと、いろんな種類のモミジを見ることができる。滝道ではイロハモミジ、オオモミジ、ハウチワカエデなどが主なモミジです。

 

 

 イロハモミジ

 

 オオモミジ。イロハモミジに比べて、葉が大きい。

 

 

 ハウチワカエデ。天狗の団扇のような形をしている。

 

 昆虫館と広場一つ隔て、箕面瀧安寺がある。この寺は西暦658年に役行者が箕面滝で修行して開いたと伝えられている。最近では400年前から続いている宝くじ(箕面富)でも有名だ。箕面富は10月10日に行われ、近在から多くの観衆が集まる。

 

 

 瀧安寺山門

 

 境内から見た周辺の山並み

 

 瑞雲橋と鳳凰閣(瑞雲橋の下には箕面川が流れる)

 

 境内の受付所の横にラジオ塔がある。ラジオ塔にはNHK大阪放送局を示すJOBKの文字が刻まれている。JOBKというのは日本で2番目のラジオ放送局を示すコールサインで、東京はJOAK。ラジオ塔というのは電波塔ではなく、ラジオ放送を宣伝するためこの中にラジオなどの放送装置を入れて流したもの。

 

 

 JOBKのラジオ塔

 

 受付所のある境内から石段を10mほど上がると、第2の境内といった広場にでて、いくつかの堂が点在する。

 

 

 行者堂拝殿(護摩供養が行われる)

 

 行者堂奥殿(開祖役行者、不動明王などを祀る)

 

  

 役行者像

 

 本堂・弁天堂(日本最初にして最古の弁財天が祀られている)

 

 行者堂拝殿前の妙音天(弁財天と同じ)

 

 秋に撮った妙音天

 

 境内のボダイジュの葉

 

 瀧安寺境内の一角に一行寺カエデが植えられている。箕面のお土産にモミジの天婦羅があるが、天婦羅の材料にするのがこの一行寺カエデの葉っぱ。これを1年間塩漬けし、塩を抜いたのち衣をつけて揚げるそうだ。イロハモミジやオオモミジでは葉が固く、筋が残るということを聞いたことがある。箕面のもみじの天婦羅がここの葉っぱを使っているかどうかは定かではない。一行寺カエデは秋になっても紅葉せず、黄葉する。

 

 

 

 一行寺カエデ                 同左(秋)

 

 瀧安寺を抜けて滝道に出ると、大滝には通行不能の看板が立っている。少し戻ると山本珈琲館がある。この横の橋(楓橋)を渡ると滝道の左岸に出る。左岸というのは川の流れに向って左側という意味で、滝に向っては右側になる。ここからは滝道のように舗装道路ではないが、ハイキング道として整備されているので、スニーカー程度でOK.

 

 

 楓橋

 

 左岸をしばらく進むと、川を挟んで和風の建物がでてくる。野口英世ゆかりの「琴の家」である。旧琴の家は今はなくなったが、博士の像と記念の碑が滝道から少し上った小高い空き地に建っている。福島県人が訪れるということを聞いたことがある。

 

 

 旧琴の家

 

 旧琴の家前からハイキング道の上り下りを繰り返すと、姫岩に出る。名前の由来は分からないが、大きな岩に裂け目ができ、1〜2mほどの間が空いている。ここを抜けると地獄谷と大滝への分れ道にでる。

 

 

 姫岩

 

 

 シャガ                       コバンノキ

 

 姫岩を抜けると、トイレがあり、その前に鶴島橋が掛かっている。この橋を渡ると、滝道にでる。橋を渡らずに右手の石段を上る。その前に河原に下り、手を水に浸す。冷たい。河原をイトトンボが飛んでいる。
 

 

 

 

 イトトンボ

 

 石段の正面の岩はライオン岩

 

 石段の途中にはこんな木も。アカシデの大木。

 

 坂を上りきると地獄谷と大滝への道に分かれるが、大滝への道をたどる。平坦な道に出ると埋まった石碑が目につく。掬秋台(きくしゅうだい)の文字が彫られている。秋を手に掬うほど、みごとな紅葉の場所だったのだろう。

 

 

 掬秋台の石碑

 

 そこからまたこのようなハイキング道が続く。

 

 

 

 風呂ケ谷に近づいたところに道の補修ヵ所がある。新しい鉄の手すりがコンクリートで固められている。左側斜面は大きく崩れた跡が残り、伐採された木が放置されている。

 

 

 

 

 風呂ケ谷入口に着く。右手の石の階段を上がれば、風呂ケ谷から雲隣展望台へ向かう。左手を進めば滝道へ出る。

 

 

 

 木々の葉を通して、現在工事中の滝道の崩壊場所が見えてくる。工事は今年の10月いっぱいかかる予定。紅葉が早く進みすぎないか心配だ。

 

 

 

 工事現場                    戻り橋のところで通行止め

 

 

 ツツジの花(戻り橋近く)

 

 やっと滝道に出る。ここからは舗装道路。大滝はすぐ目の前。

 大滝までの道沿いに箕面警察署長だった故合田氏の慰霊碑が建っている。合田氏は1951年7月11日に箕面市を襲った大雨の時、滝近くに残された人の救助に向かい殉職されたそうである。

 

 

 

 

 合田百一氏の慰霊碑

 

 ウツギの花

 

 箕面大滝に到着。先日の雨で水量が多く、滝の勢いも強い。滝壺に落ちた水がしぶきを上げる。

 

 平日だが滝の前には大勢の観光客がカメラを構える。滝近くのベンチでは夫婦連れが弁当を広げている。

 先生に引率された子供たちが滝の前で騒いでいる。

 

 滝前に人が多いので、滝前の休憩所の2階から写真を撮る。近くの木の上に猿がいて、下の観光客を見ている。食べ物を狙っているのだろうか。

 

 写した写真と大雅の画と比較してみる。大雅はどの道を通って大滝に来たのだろうか。

 大雅が滝を描いた時も今日のように水量が多かったのだろうか。大滝を描きながら、どのような感慨を抱いたのだろうか。

 

 

 池大雅「箕山瀑布図」(部分、名宝日本の美術26より)

 

 箕面大滝

 

 猿

 

    2018年5月9日記                    文責 H.T



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